偽デジタル写真屋日報@はてな保管庫

はてダ終了に合わせてログ移行させました。ところどころリンク先が死んでるかもしれませんが仕様です。

自称デジタル写真屋が今使っているiPhoneカメラアプリ5本

ここでは書いてないんですけど、今月の頭くらいにiPhone4を購入してがしがしと使い倒しています。目的はカメラとGPSと時層地図、あとはお約束のメールとかtwitter用途です。
で、iPhoneで写真といえばやはりカメラアプリ。Storeの中を見ても写真カテゴリーだけで出てくるわ出てくるわという有様で正直どれが使い勝手いいのよと検証するのも一苦労するくらい本数が出ています。しかもかなりの玉石混交ぶり。
今回そんな悩める人のためにあたしが現在iPhone上に残した5本のアプリをここにまとめました。
このエントリはストロングスタイルでiPhoneをカメラとして使いたい人・パソコンで日常的にレタッチをしてる人におすすめします。逆に「ボタン一つで簡単エフェクト!」みたいなアプリが好きな人には全然届かない自信があります。

ProCamera + GeoTagging(純正カメラの置き換えアプリ)350円

ぶっちゃけると撮影そのものは純正カメラアプリでかなり用が足ります。グリッドや手ぶれ感知が必要ないなら純正で十分です。
…という認識を一発でこのアプリは砕きました。このアプリが他の撮影アプリに対する絶対的なアドバンテージは「Expart Mode」と「Exif/Geotag保存」の2点。
前者は設定するとフォーカス位置と露出を拾う位置を別々に設定できるようになる機能。そして後者は撮影した画像にExifが残る機能(他の撮影アプリでは撮影情報が残らないアプリの方が多いです)。
特に前者はこれだけで課金する価値があると断言してもいいほど。iPhone標準のカメラですとタッチでフォーカス位置を決められるまでは良いのですが、フォーカスが合うと同時に露出もその位置基準で決まってしまうのですね。
人を撮る場合はそれでも問題ないのですけど、ピントを合わせたいところが黒かったり白かったりすると思い切り露出が引きずられてしまって大変都合が悪かったのですよ。
それがこのアプリならピントもフォーカスも自由に決められるようになるので撮影時にだいたい絵が整えられるようになります。これは大きい。
また、任意に決められるといえばこのアプリを使うことでホワイトバランスのロックができることも大きいです。コンパクトデジカメなら実現できても携帯では難しかった「ピント・露出・ホワイトバランスの任意設定」が出来ると、携帯での写真撮影に対する認識が劇的に変わりますよ。
ちなみに上記した機能の他には、iPhoneの撮影アプリのトレンドであるところの「電子水準器(キャリブレーション機能付き!)」「手ぶれ検知シャッター」「画面のどこをタッチしても切れるシャッター」「グリッド表示」「セルフタイマー」といった機能も内包しています。撮影アプリをあれこれ悩むのであればとっととこれ買ってしまうのがいいですよほんと。コンパクトデジカメを使ってる人には特に有り難みが実感できると思います。
…あ、書き忘れた。ちなみに現状純正アプリじゃないと出来ない点がふたつばかりあります。HDRと写真アルバムアプリとの連携。前者は正直どうでもいい(ぇー)ですけど、後者はカメラアプリから撮った写真をさくさくと閲覧できないのがちょっと面倒かなと。その代わりProCamera純正簡易編集ツールと連携できるようになっているので、「すぐ見たい派」じゃなくて「すぐ編集したい派」の方にはこの実装の方が扱いやすいかも。

Pocket Light Meter(露出計アプリ)無料、広告を消すなら115円、作者にビールを送るなら600円

定番露出計アプリ。露出計の着いてないカメラを持ち歩くときに持っていると安心、という一品ですね。保険として入れておく用途として。

AutoStitch(パノラマ接合アプリ)230円

これも定番。複数撮影された写真を接合して1枚の写真にまとめてくれます。処理がかなり速いのは魅力。引きの取れないところや広い空間を撮るとき用途に保険として。

Cool fx(画像フィルタ系アプリ)230円

唯一所有する簡単フィルタ系アプリ。フィルタメーカーとして名が知れているTiffen製。主にモノクロ化・フィルム粒子追加・色温度変更に特化されてます。さすがフィルタ屋さん、色変換のセンスが良くて変換結果が上品で使いやすいです。あたしゃ主にモノクロ化と粒子追加のために使ってます。もっとフィルタらしいフィルタを希望される方は同じTiffen製のPhoto fxもあります。こちらのソフト系フィルタとか、結構良さそうに見えますね。必要を感じたら買うかも。

Filterstorm(総合写真レタッチアプリ)450円

写真調整に特化したレタッチアプリ。過剰に高機能でなおかつ修正の自由度の高さが売り。故に取っつきにくさもかなり高いという非常に人を選ぶ製品です。普段からPhotoshopで調整レイヤーとかマスクを使ったレタッチをやってる人じゃないとこれで元を取った気分になるのは難しいんじゃないかな。
その代わり普段Photoshopを使い倒してるような人であればこれ1本でだいたい用事が足りるから元は取れる、というそんな品だと思ってもらえればよろしいかと。
とりあえずうちで使ってざっと目にとまった機能を順不同で並べてみます。

  • トーンカーブをはじめとした各種色調補正
  • 色調補正系に特化したフィルタ。流行りのトンネル効果狙いもできるし逆に光量落ち補正も。トーンマッピングなんてのもあります。
  • 補正結果のマスク化(調整レイヤー+レイヤーマスクと思ってもらえればだいたい近いかな)
  • 基本的な画像操作(リサイズ・トリミング)アスペクト比固定もいけます
  • 超強力なマスクワーク(グラデーションマスクやブラシサイズ調整も)
  • チャンネルミキサーベースの黒白変換
  • Autometer風アクション
  • 多段Undo
  • IPTCタグの編集・修正・テンプレート作成
  • 保存と同時にメール送信・FTPサーバへのアップロード(サーバは複数登録可能)

…いかがでしょう。他のかんたんレタッチ系とは全然違って高機能方向にパラメータ振り切れてます。あと報道用途でも狙っているのかIPTCタグ絡みやアップロード関係が充実してます。元々iPad用アプリだったようなのでiPad Camera Connection Kit併用を想定してるのかもしれませんね。マスクワークの作業性を考えるとiPhoneよりiPadで使った方が幸せになれる…のかなあ。謎。
ともかく、このアプリに関しては「レタッチをしたくてなおかつ補正したい手段が分かってる人」にのみ強力におすすめします。その他の人は元が取れるかよくご検討ください。

最後に

どうしても簡単補正とかトイカメラエフェクト系アプリが目立ってしまうiPhoneのカメラアプリですが、世界の写真撮影・補正オタの絶対数を考えるとProCameraみたいに「がっつりと機能拡張したい!」とかFilterstormみたいに「がっつり画像補正したい!」という用途で作られたアプリも一定数あるはずなんですよ。これからもちょいちょいとそういうストロングというかセメントというかそういうアプリをちょいちょいと紹介できればと思っております。