偽デジタル写真屋日報@はてな保管庫

はてダ終了に合わせてログ移行させました。ところどころリンク先が死んでるかもしれませんが仕様です。

GR DIGITAL発表会その後(腹黒風味)

※エントリー単位で飛んでくると流れが分からんと思うので昨日の記事から見てください。
予想通りというかなんというか、各地の掲示板がものすごい勢いで荒れて盛り上がってます。さらに予想通り「1/1.8型800万画素」という画素ピッチが小さいCCDと「換算の28mm単焦点」という仕様に対してスペックオタの皆さんがものすごい勢いで突っ込みを入れてますね。

  • 単焦点ならもっと明るくしろ」
  • 「なんでズームじゃないのか」
  • 「換算28mmなんて平凡過ぎる」
  • 「もっと大きいCCDじゃないと意味がない」
  • 「結局デジ一眼の方が画質いいじゃないか」
  • 「スペックに特徴がないのに8万とは何ごとだ、5万以下じゃなきゃ買わねえ」
  • 「8万も取るのにこの外見か。地味過ぎる」

…などなど。
えーと、あえて煽る書き方しますね。上記のようなことを思った人はCaplio系ないし他社のコンパクト機を買うべきです。そもそもあなた方はターゲットにされてませんから。
銀塩GRもそうでしたが、このシリーズは元々強烈にユーザーを選びます。前にもちらっと書きましたがこいつの価値は「ポケットに入って引き伸ばせる画質を持つレンズを持つ」という以上は一切なにもないんですよ?
今でこそプレミアが付いて高値安定してる銀塩GRだって、発売直後は「持つ喜びもないし目立つスペックがあるわけでもないのに8〜9万も取るのかよ」とか「こんなしょぼい外見のカメラなら普通TC-1かCONTAX T2買うよねー」と言われていたことを思い出してください。GR DIGITALは確実にこういう「純粋実用機」の血を引いてます。それもかなりスパルタンな方向に。
また、単に「良く写るデジカメ」が欲しい人はAPS-Cなデジタル一眼を買うべきです。これらの機種は誰が撮っても安定した画質のjpegを出力してくれますし、「ぼーえん」が欲しい人の欲求だって満たしてくれますよ。

似たコンセプトということでCONTAX TVS DIGITALを叩く人がいますが

あれは猛烈にどんくさいのが難点ですけど画質自体は悪くないですよ。ちょっとノイズが多いだけで発色と解像とレンズは優秀な部類だと思いますね。ただしどんくささと癖のある露出傾向をちゃんと乗りこなせないといい絵は撮れないっつー機種かと。つかノイズレベルだけでしか画質評価ができない人は目が節穴と言われても仕方ないんじゃないでしょうか。

こせきは極小ピッチCCDが嫌いだったのではないのか

GR DIGITALにGX8やDiMAGE X1に載ってるCCDが搭載されてたら私も前段のような不満をぶつけてたかもしれません。あれはかなり粉っぽい感じの写りをするCCDっていう印象がありますから。
でもその不安は日経の記事に出ているサンプルを見た時点でなくなりました。ノイズ?んなもんうちで使ってるDiMAGE A1に比べりゃ全然問題ないレベルですよ。この程度のノイズレベルだったら十分実用域。前は素子についていろいろ気にしてたこともありましたけど、要は大伸ばしできるだけの解像が得られればCCDなんてなんでもいいんじゃないですか?と最近は特に思います*1。だいたい過去のリコー機から見たらこれはかなりノイズが少ない部類だと思うんだけどなぁ。

なんとなく思ったんですが

たぶんこのあたりの画質評価に対する感覚って、OLYMPUS PENの画質を「すげえレンズでハーフなのに良く写るじゃん」と見るか「所詮ハーフの画質。フルサイズにはかなわないよ」と見るか、という話題と似てるなーとか思ったり思わなかったり。

*1:たださすがに1/2.7とか1/3.2な受光素子は辛いんで勘弁してください。1/2.5もぎりぎり許容範囲のライン