googleストリートビューのキモさについて
航空写真(空中写真)・衛星写真・GISデータ方面で飯を食ってる人間なんで本来この一件については「さすがgoogleクールな仕事をしやがるぜ!」みたいなリアクションを取った方がいいんでしょうが、どーもいまいち乗り気になれんのですよ。
で、ここ数日ぼんやり考えてた断片をちらほらと投下。
仕事が杜撰じゃね?
全国単位で車から全方位に撮影しつつGPSでトレースしてVRぽくまとめる、という仕事を小規模なチーム*1でやった結果として見ればかなり手際いい仕事をしてるとは思うのですが、コース選定の謎ぶり*2とか庭先が見えるくらいの妙に高いアングルとか、なんかこう計画が大ざっぱな印象があるのですよね。あとプライバシー絡みで機械的にボカしを入れるつーのもコストを考えれば間違っちゃないんですけど、それでもちょっと投げやり過ぎねえ?と。
とりあえず全部公開して申請来るまで消さないというポリシー
どーも2ch的というかなんというか。「削除できますよ」という窓口があるからってそれは免罪符にならん気がするんですよね。
時系列を錯覚してしまわねえ?
通行人がそのまんま残ってたりという半端にリアルな部分のおかげで、撮影が古くなっても「まるで最近撮られたような錯覚」を抱いてしまうってのはやぱキモい気が。まーこれはストリートビューに限らず航空写真にも言えることなんですが、航空写真の場合建物の変化に気付く程度で済むのに対しストリートビューは軒先の様子とか歩いてる人がそのまんま年単位で残っちまいますからねえ。で、年単位で残る割にぱっと見た絵は最近のものっぽく見えちまう件。
まー遅かれ早かれこの手のサービスは出てきたんだろうけど
もうちょっと撮影計画に慎重さがあればここまで叩かれたり騒がれたりすることもなかったんじゃないかなと思うのですよ。まー「とりあえず作って大規模に公開しちまう」つーのがgoogleなんでここでどうこう言っても焼け石にお湯でしょうが。
余談
google mapsの航空写真・衛星写真はリアルタイムに更新されるってこたぁほとんどないです。おぼえましょう。つか撮影してすぐ公開なんてうちらが死ぬわ!撮影したからってすぐ地図に乗っかるわけじゃないんだよ!