偽デジタル写真屋日報@はてな保管庫

はてダ終了に合わせてログ移行させました。ところどころリンク先が死んでるかもしれませんが仕様です。

ところで肝心の画質の話をしてないけどどうなのよ

簡単にまとめると「素直で破綻がないが彩度が低めで解像感が甘めでややノイズ乗り気味」。最近の国産デジカメが向いてる画質傾向とは全然違う方向を向いて突っ走ってる画質なんで、雑誌やWebのレビューではかなりきつい点が付くことは保証します。
特に低コントラスト時の彩度の低さはかなりのもので、「黒白かよ!」と突っ込みたくなるくらいのモノトーンな描写をしてくれることもしばしば。それなりに光が回ってれば普通の写りなんですけれど。
と、まあこれだけ癖があるように見える画質ながら、何故か私はかなり気に入っています。ということで理由を考えてみました。

正確な発色
AWBの精度がかなりまともなのに加えて、偽色がかなり少なくて全体のグレーバランスが狂わないんですよ。これはどうもNuCOREの力が大きいようですね(参考:【コラム】セカンド・オピニオン 第32回 NuCORE Image Processor - Embedded Processorの一断層(1) (MYCOM PC WEB))。デジカメの偽色がどうしても好きになれない自分としてはこの点でかなり高ポイント。
ノイズが多いけどあまり気にならない
DMC-LC5で強烈色ノイズに慣れた人間の言うことなんで話半分に聞いてもらえればいいんですが、ノイズが乗る割にはざわざわした感じがあまりしないので嫌な感じがしないんですよ。これもNuCORE力か。
肌色の発色がいい
先日のAGFA娘さん()もこれで撮ってるんですがかなり自然な肌色再現をしてくれます。記念写真用途にゃかなりいい感じ。
明暗差に強い
そりゃまあ1/2.5型400万画素というCCDなんで全体のレンジはかなり狭いんですが、白飛びするにしても飛ぶまでの階調の繋がり方がかなり自然なので違和感を感じないんですね。あとこれはコーティングの力かシンプルなレンズ構成の力かは分からないんですけど、逆光のきつい条件でも像が溶けたりせずそれなりに絵が残るんですよ。「どうせこんな小型機じゃ大したことないだろ」と思っていると案外いい絵を出してくれます。
レンズがいい
CONTAXプラナーの萌え萌え画質に慣れた人がこれを見たらケチを付けるかもしれませんが、SlimT/T Proofを使ってる人から見たらかなり見慣れたレンズ描写で安心できます。画面中央のシャープさなどは正しくテッサーだと思いますよ。決して手は抜いてないと言えます。
最初に解像感甘めと書いてるのにシャープとはどういう了見だ
甘く見えるのは画像処理が調子を滑らかに見せようとしてるのが主な要因だと思います。でも解像感は甘めながら像自体は崩れたりしてないんですよ。なんで後処理を適切に行えばフチありA4くらいはちゃんとプリントできるだけの像は得られてると言えるんじゃないでしょうか。