久保田博二 ダイトランスファープリント作品展

ダイトランスファーってのはカラープリントの一手法で、カラー分解したフィルムに染料を乗せて一色ずつ刷っていく技法…ってので良かったのかな？どちらかというと版画の多色刷りみたいな技法ですね。あとコダクロームの色の乗せ方っていうと分かる人もいるかと思われます。
でも今となっては材料も製造中止になるわ扱える職人さんもほとんどいないわで絶滅寸前の技法。今後なかなか見る機会もなかろうと思って見てきました。
…えーと、これは日本人にゃ受けにくいだろうなぁ。すっきりくっきりぱっきぱきのダイレクトプリント系を見慣れた人だったら「ざらついてて全然たいしたことないじゃん！」とか言いそうですし、デジタル慣れした兄さん衆は「なんだよインクジェットの方が綺麗じゃん」って言いそうなそういうプリント。でもね、この色の乗り方は好きな人にはたまらない魅力があるんじゃないですかねえ。特に暗部の表現や渋い原色の乗り方なんかはかなりいいです。
あと余談になりますが会場内で上映されていたプリント作業のDVDがかなり面白かったです。これ教材として頒布してくれませんかキヤノンさん。