PARADE100:サンプル
撮影はOLYMPUS L-1。近所の店で現像。
スキャンして補正もなにもかけてない状態。
トーンカーブで色の偏りを軽く直し、ちょっとだけ濃度を上げたもの。
「白がピンク色に!」とかいう販売側の意図を汲んでRを持ち上げ、ついでに彩度を上げて周辺の濃度を上げたもの。
数本撮ってみての感想
- フィルムそのものに傷が結構入ってる例がありました。たぶんこれは詰め替えしたことによる弊害。
- フィルムにせめてコマ番は入れておいて欲しいですが、詰め替えという性質上まず実現しないでしょうな。
- 乳剤番号も有効期限も製造国も一切表記無しというのはチャレンジャーですねえ(棒読み)。
焼きスキャン後のレタッチで手を入れない限り、メーカーの主張する「濃い発色」は再現できず。- 無彩色部分でニュートラルグレーを拾うとハイライトがR側に転ぶ傾向。ニュートラルにセットアップしたいならハイライト基準で。
- ていうかこれ期限切れみたいなカラーの崩れ方してないか?
- 素直にスキャンした場合基本的に鮮やかな発色は期待できません。レタッチ必須。
- また、AGFA Vista風の上がりは期待できないので注意。あれはニュートラルな発色+やや濃い目の原色で構成されてたけど、PARADEに同じ傾向を見ることはできません。
- ていうか素直に「中国*1から長巻き買って詰め替えました」って書けよ公式。本当になにか開発部分で関与してるんだったらその旨ちゃんと書くべきよ?
結論
「新しいブランドとして開発しました」っていう文面が無ければもう少し優しい目でこのフィルムを使うことができたと思うんですよ。1本300円少々という比較的安い値段なのが救いではありますが*2、それでもちゃんと管理できてねえカラーフィルムに一見可愛いパッケージだけつけて「独自のフィルムです!」っていう売り方をするのはちょっとどうなのよと。
そりゃトイカメラ系商売はキャッチコピーとムードだけで値段を吊り上げるのが王道かもしれませんが、フィルムでこういうことをされると誠実な商売とは言えないよなあ、と思うわけです。
余談
これ次以降のロット*3が出たとして、そのロットは同じ性質をキープできるのかという点についてちょっと興味はありますな。
余談2
このフィルムが本当に新しく乳剤を開発して生産してたとしたら、1本いくらくらいかかるんでしょうね。本当に新規で作ってたら36枚で1000円以上かかりそう。