偽デジタル写真屋日報@はてな保管庫

はてダ終了に合わせてログ移行させました。ところどころリンク先が死んでるかもしれませんが仕様です。

今更Optio S4iなんてものを買ってしまうの巻


先日ソフマップのワゴンをなんとなく眺めてたら、割とコンディションの良い中古が捨て値ででていたのでついうっかり保護してしまいました。
いや確かに前からOptioシリーズは一台持っておきたいと思っていたわけですが別にここまで古い機種じゃなくてもいいだろう俺。

どんな機種かをおさらい的に

当時ズーム付き機種の中では最小クラスであったOptio S系の3機種目に当たります。1/2.5型400万画素の3倍ズームという当時では標準的な仕様ながら、スライディング式レンズを使って劇的に薄型に仕上げているのがウリです。
また、当時としてはかなり速い動作を得ているのも特徴。ファームウェアの開発にカシオの手が入っていて、当時カシオから出ていたEX-Z4あたりとは親戚筋みたいな関係になっています。

今あえて使ってみてどうよ

最大サイズの画像を記録しようとするとさすがにちょっと遅いかなあ、と思ったりもしますがフォーカシング速度や起動・終了はきびきびしています。今の機種と並行して使ってもあまり違和感のない使い勝手という点については賞賛されて良いのではないでしょうか。
また、「これは侮れない」と思わされたのは過剰なくらいカスタマイズできるモードメモリ(電源を落としても設定を残せる機能)。あまりに面白いのでちょっと書き出してみます。

  • ストロボ
  • ドライブモード
  • フォーカス方式
  • ズーム位置
  • MF位置
  • ホワイトバランス
  • 測光方式
  • 感度
  • 露出補正
  • デジタルズーム
  • ディスプレイ
  • ファイルNo.

…以上。
いやここまで過剰なカスタマイズってお気楽メモ用途デジカメに求められてんですかね?ストロボとかホワイトバランスあたりはともかくとして、MF時のピント位置とかズーム位置まで記憶させることができるとかマニアックにもほどがあると思うのですがどうか。というか当時のライトユーザーはこのみっしりしたメニュー項目をみてどう思っていたんでしょうねえ。多機能を通り越してややこしいと思われてたんじゃ。
また、これだけに飽きたらず一部のボタンに好みの機能を割り当てできたりマニュアルフォーカスが使えたりとやたらと自由度の高い操作系を持っているのは好感を通り越して誰が得するんだこれ!って言いたくなるような濃さを持っています。

肝心の写りはどうなのよ

普通に写ります…というか良くも悪くもない感じですな。色の作りが自然で嫌みがない一方ちょっとレンズ性能が物足りていない感じ。とはいえ必要十分な写りをしてくれるので、普段鞄の底やポケットに入れっぱなしにしておくとカメラがないと死んじゃう人の保険としてよい感じです。
ちょっと難なのはプログラムモードだとシャッタースピードの下限が1/8に固定されちゃうところ。今のデジカメみたいに増感があまり利くわけではないので、室内とかちょっと薄暗いところだとちょっと使いにくいですね*1

他機種にはない特徴

Optioだけの特典として、操作音やシャッター音を猫の鳴き声にできるっつーのがあります。野良猫を振り向かせるときに便利(ぇー。
あとこれは非公式なのですが、Optio S/S4/S4iは隠しコマンドでRAW撮影ができます。手順は下記の通り。

  1. フラッシュボタンとメニューボタンを押しながら電源を入れる
  2. 十字キーの右を2回押してメニューボタンを押す
  3. メニューが現れるので「6 IMAGE FLAG」を選択してOKボタンを押す
  4. 「BAYER MODE」をONにしてOKボタンを押す
  5. メニューボタンを2回押す
  6. 手順通りに作業を終えると通常の起動後の画面になるのでそのまま普通に撮影
  7. SDカードの中に同じ番号で拡張子JPG/RAWの画像が出来ているのでdcrawを通すなりraw2nef+でnefに変換するなりして遊ぶ

以上。正直RAW撮影できるメリットはほとんどないですがこんなことが出来るよってことで。
ちなみにEXILIM/QV-Rシリーズのいくつかの機種にも隠しコマンドでRAW撮りできるものがあります。興味のある方はdcraw公式などをご覧になるとヒントの欠片を拾えるかもしれません。

最後に

いやあ、小ささと速さは正義ですね。写りは今のデジカメと比べるとちょっと劣る部分があるものの、「とりあえずなんか写せる」「速い」「小さい」のメリットがあるために銀塩メインで動くときのメモ用などになんだかんだで重宝して使っております。
iPhoneみたいなカメラがある程度実用になってしまう携帯電話を持つようになったらひょっとしたら出番がなくなるかもなあ、と思わないでもないですが、んなもんいつ買えるかわかったものでもないので当分の間は「非常用として鞄の底に放り込んでおく存在」として活用することになるのではないでしょうか。お金のある人はGR DigitalでもPowerShotでも自由に買っていただければよろしいかと…。

*1:ちなみに制限そのものは夜景モードに設定することにより解除されます